みけたろうの本と旅と美術館と。

読書記録、旅行記録、美術展の感想。みけたろうの日記です。

2021年12月読書記録

2021年12月は6冊。

 

ヒポクラテスの憂鬱(中山七里)

中山七里さんの本、特にシリーズ本は新しい知識を知ることができるのが面白くて読んでいる。

ヒポクラテスシリーズは主人公たちが検死官ということで、検死の知識や手順、見るべきポイントなどの雑学が楽しい。

そしてキャラクターにも愛着が湧きやすい、キャラクターの特徴がわかりやすいので、その点も読みやすさにつながっているんだろうと思う。

このシリーズも最新まで読んでみるつもり。

 

ホームレス女子大生川を下るーin ミシシッピ川(佐藤ジョアナ玲子)

彼女の生き抜く力が強くて驚いた。体力的にも精神的にも・・・いや、人間として強い。

私も一人旅が好きでよく行くけれど、私の一人旅は「たまたま一人で」行く旅。日常生活の延長上で、たまたま一人行動をしているだけ。

彼女の一人旅は違う。自分自身に向かい合う、向かい合わざるを得ない旅。自分自身の力だけで生き延びなければならない。

多くの人と触れ合っているけど、それは彼女が自分自身の力で生き抜く過程で知り合っている・・・一人でやり遂げている過程なのだ。

 

この本は現代の本なので、今のアメリカ南部の空気が伝わってくるのも興味深かった。

アメリカ、としてニュースで取り上げられているのはニューヨークのような先進的な地域のみだけど、おそらく大多数はこの南部の人たちのようにその土地を離れたこともなく、あまり羽振りも良くなく、白人との付き合いしかない(からこそ、有色人種は差別する)のだろうから。

 

無敵の思考(ひろゆき

鼻持ちならない感があるのに嫌いになれないひろゆき。私が嫌いになれない理由は、この人はお金があってもなくても、有名であっても無名でも、考えていることや話すことがあまり変わらないだろうから。

いい意味でいい加減な人の思考をトレースすると気持ちが楽になるので、精神安定剤的な効果がある。また読もうかな。

 

ヒポクラテスの試練(中山七里)

今回は日本を飛び出してアメリカへ。

この話はちょっと風呂敷を広げすぎた感あり、最後の巻きっぷりが読んでいて辛かった。

 

エクソダス アメリカ国境の狂気と祈り(村山祐介

中南米アメリカへの移民希望者が大挙してキャラバンを組んでいる・・・とニュースで聞いていたけどこれほどまでとは。

生まれただけでアンラッキーな国からラッキーな国へ移動するのは当たり前といえば当たり前なんだけど、私自身がその「アンラッキーな国」に生まれても移民できるかどうかはわからない。

要するにそこまで「生きる力」があるかどうか自身がないのだ。

でもおそらくそういう生きる力がほとばしらない人もそれなりにいて、不安ながらも生まれた国で暮らしているのだろうな。そう考えると辛くて悲しい。

生まれた国で幸せになれればいいのだが・・・

 

切り裂きジャックの告白(中山七里)

これは犬養刑事のキャラクターがいいので読んでしまった。ストーリーも面白いがこう立て続けに同じ作者の本を読むとちょっと食傷気味。